2009年10月2日金曜日

荒川放水路物語

モモです

3度目になりますが
読むものがなかったので
再度読みました。

荒川放水路物語

絹田 幸恵

1930年生まれ
1957年9月より東京都足立区で小学校教員
1988年3月退職

この本は1990年9月リリース

戦後12年目で先生27歳
58歳で退職になります

その間夏休みを利用して、足で情報をあつめられたようです。

まえがきには
放水路開削の調査が始まってから79年間、東京の、下町の、一本の川をめぐる
物語であるが、それでも記録を伝えることが、よりよい明日への創造につながる
らなば幸いである。
と結ばれております。

吉村昭調のドキュメントストーリータッチ
一人の女性の視点
世の中のものの見方
生徒が大人になったときに学校ではおしえてくれない伝えたいメッセージ
それらを
荒川の歴史をとうして、伝言したのだと思います。

人々の生活、喜び、悲しみ、あたたかさ、つめたさ、怖さ
それらを、川の歴史を通じて、表現されております。

こんな人生もあるんだよ
みんなこれから壁にぶつかっても、しっかり生きるんだよ
荒川みれば、そう思えるでしょ
あしたを、作っていってね
著者の女性としてのメッセイジを感じます。

自転車でいつも走ってる荒川の物語です。
鳥肌がたつとともに、ほんとうに考えてしまいます。

荒川の総建造費
駆逐艦一隻のコストだったようです。

経済(お金)の視点からも考えてしまいます。

荒川放水路は、隅田川流域の都心の人たちが水害に合わない目的以外の
なにものでもありません。

明治、大正、戦前の昭和の人の呼吸が伝わってきます。
著者は歴史といっていますが
呼吸音を伝えております。

モモのそばの物語なのでテーマアップしてしまいました。
それでも
読めばよむほどに、鳥肌が立ちます。

このままだと
ニワトリになりそうです。



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